- 2010-07-20 Tue 23:45:00
- IT教育
第一回 はじめに
第二回 会社の問題
第三回 教育担当者の問題
第四回 講師の問題
・専任ではない講師
多くの中小企業の新人教育では、講師を担当する社員は講師が本業ではないでしょう。
普段は開発プロジェクトへ参加しているとか、人事部だったり総務部だったり。
あるいは、毎年新人教育の期間中は講師をしているが、9月以降は別の仕事をしているとか。
いずれにしても、一年中講師を仕事とする人間が会社にいるほうが珍しいでしょう。
こうした専任ではない講師の問題点としては、当然のことながら講師としてのスキルが足りないことです。
これは案外認識されていない事があるようなのですが、ある技術に長けていて、それなりに話すのが上手であっても
それは講師業務を遂行できることは意味しません。
講師はテキストやカリキュラムを確認した後、その内容をどのような順で説明すれば理解しやすいか、
その説明ではどのような板書をするか、何をデモで見せ、何を演習としてやらせるかなど、講義全体のストーリーを
考えます。
このストーリーは、受講者が理解するために構築するものですから、講師は常に受講者の目線で自分の立てた
ストーリーを検証しながら作業を進めます。
この受講者目線で検証しつつ、講義のストーリーを組み立てる作業は、講師としての訓練と経験がなければ
なかなか上手にはできない作業です。
上手に講義内容を組み立てたつもりでも、いざ実施してみると話が繋がっていなかったり、講師の独りよがりで
受講生の理解がついてこなかったりするのはよく見かけます。
講師として必要なスキルには、このストーリー構築意外にも、話し方、板書の仕方、間のとり方、操作説明などなど
いろいろとありますが、これらは個人の資質(話上手とか)では賄うことができないポイントです。
そして、こういったセミナーを構築する能力を持たない講師によって実施されるセミナーは
・退屈で
・内容がよく分からず
・質問したい点が多すぎ
・質問対応が多いためほぼマンツーマンで教えるはめになり
・全員へ個別対応する時間がないため、質問できない新人が居り
・最後には理解への欲求が削がれ
実りのないセミナーとなってしまいます。
この問題への対応方法はとてもシンプルで、以下の2つの方法があります。
・プロの講師を派遣してもらう
・講師担当の社員を、講師として教育する
これだけです。
プロの講師派遣を使うのは、最も手っ取り早い解決方法で、もちろん費用は多少かかりますが
大抵のプロ講師は、その費用に見合うだけの講義を実施するはずです。
個人的な観測範囲では、某赤いロゴのDBベンダーの認定講師と、SUN JAVAの認定講師達はハズレが少ないです。
JAVAも赤いロゴになっちゃいましたね。今はそこらへんどうなってるんだろう?
今年はjavaな人たちと接する機会がなかったのでちょっと最新の情報はわかりませんが。
ただし、それなりに優秀な仕事をする講師は、4月~9月は新人教育の引き合いが多く、前年の12月頃には予定が
決まっている場合もあります。
そして、新卒天国な日本では、ほとんどの新卒が4月に入社し一斉に研修を受けるわけですから、この季節に
講師を確保するのは以外と大変だったりします。
優秀な講師どころか、毎年各方面でトラブルを巻き起こすような講師ですら確保が難しい状況だったりします。
そこで次のお勧め策が、教育コンサルを頼んでしまう方法です。
自分達で新人教育のカリキュラムを決めたりなんだりしているから、対応が遅くなり講師が確保できないんです。
前年の10月頃になったら、教育コンサルをやってる会社に打診してみましょう。
喜んでヒアリングに来て、ニーズにあったカリキュラムを作成してくれます。
そして、そのまま契約が成立すれば、その会社が抱えている講師がやってくるわけです。
ツテもコネもなしで優秀な講師を探すのは大変ですから、餅は餅屋。教育業界に任せてしまうわけです。
当然費用はかかりますが、やっぱり費用分の仕事はきっちりやってくれるところが殆どです。
※どの会社がおすすめなのか、知り合いの会社とか同業他社とかに紹介してもらうとハズレを引きにくいですね。
そうはいっても、やっぱり余計な費用はかけられない会社も多いでしょう。
※こういう費用をケチるなっていうのが前回までの話しでしたけど。
そこで次の策が、自前で講師を育てる方法です。
なんだかんだいって、これが一番費用がかかります。
費用というのは、時間*お金ですね。
社員1人が講師としての訓練をする時間をとるわけですから、短期的には一番高くつきます。
ただし、長期的には自社の研修がどうなっているか、また自社の新人がどのように研修を受けているか直接見ることが
できる人間が永続的に社内にいることは、大きなメリットとなります。
また、幸いな(?)ことに、ここ1,2年は大きなプロジェクトが立たず、余剰な人員がいるケースがあるでしょう。
この機に、講師としての訓練をウケた人間を数人社内にストックしておくのは結構よいアイディアかと思います。
で、問題はどうやって訓練するかなんですが…
実はコレに関しては、手っ取り早い方法が思いつきません。
正攻法としては、自社の得意とする分野でセミナー事業を始める。というものなんですが、これはちょっと話が大きく
なりすぎです。
裏技としては、講師派遣業をやっている会社へ出向させるとか、派遣するとか。相手の会社の協力が必要ですが。
個人的には、この講師育成事業にとっても興味があるんですけど、現実にそのような業者がいるのかはわかりません。
これやったら需要ありますかね?w
いずれにしても、一生で一度しか受けられない新人教育を有意義なものとしてあげる為に、
会社、教育担当、講師が一致団結してより良い教育体制を築きたいものです。
第二回 会社の問題
第三回 教育担当者の問題
第四回 講師の問題
・専任ではない講師
多くの中小企業の新人教育では、講師を担当する社員は講師が本業ではないでしょう。
普段は開発プロジェクトへ参加しているとか、人事部だったり総務部だったり。
あるいは、毎年新人教育の期間中は講師をしているが、9月以降は別の仕事をしているとか。
いずれにしても、一年中講師を仕事とする人間が会社にいるほうが珍しいでしょう。
こうした専任ではない講師の問題点としては、当然のことながら講師としてのスキルが足りないことです。
これは案外認識されていない事があるようなのですが、ある技術に長けていて、それなりに話すのが上手であっても
それは講師業務を遂行できることは意味しません。
講師はテキストやカリキュラムを確認した後、その内容をどのような順で説明すれば理解しやすいか、
その説明ではどのような板書をするか、何をデモで見せ、何を演習としてやらせるかなど、講義全体のストーリーを
考えます。
このストーリーは、受講者が理解するために構築するものですから、講師は常に受講者の目線で自分の立てた
ストーリーを検証しながら作業を進めます。
この受講者目線で検証しつつ、講義のストーリーを組み立てる作業は、講師としての訓練と経験がなければ
なかなか上手にはできない作業です。
上手に講義内容を組み立てたつもりでも、いざ実施してみると話が繋がっていなかったり、講師の独りよがりで
受講生の理解がついてこなかったりするのはよく見かけます。
講師として必要なスキルには、このストーリー構築意外にも、話し方、板書の仕方、間のとり方、操作説明などなど
いろいろとありますが、これらは個人の資質(話上手とか)では賄うことができないポイントです。
そして、こういったセミナーを構築する能力を持たない講師によって実施されるセミナーは
・退屈で
・内容がよく分からず
・質問したい点が多すぎ
・質問対応が多いためほぼマンツーマンで教えるはめになり
・全員へ個別対応する時間がないため、質問できない新人が居り
・最後には理解への欲求が削がれ
実りのないセミナーとなってしまいます。
この問題への対応方法はとてもシンプルで、以下の2つの方法があります。
・プロの講師を派遣してもらう
・講師担当の社員を、講師として教育する
これだけです。
プロの講師派遣を使うのは、最も手っ取り早い解決方法で、もちろん費用は多少かかりますが
大抵のプロ講師は、その費用に見合うだけの講義を実施するはずです。
個人的な観測範囲では、某赤いロゴのDBベンダーの認定講師と、SUN JAVAの認定講師達はハズレが少ないです。
JAVAも赤いロゴになっちゃいましたね。今はそこらへんどうなってるんだろう?
今年はjavaな人たちと接する機会がなかったのでちょっと最新の情報はわかりませんが。
ただし、それなりに優秀な仕事をする講師は、4月~9月は新人教育の引き合いが多く、前年の12月頃には予定が
決まっている場合もあります。
そして、新卒天国な日本では、ほとんどの新卒が4月に入社し一斉に研修を受けるわけですから、この季節に
講師を確保するのは以外と大変だったりします。
優秀な講師どころか、毎年各方面でトラブルを巻き起こすような講師ですら確保が難しい状況だったりします。
そこで次のお勧め策が、教育コンサルを頼んでしまう方法です。
自分達で新人教育のカリキュラムを決めたりなんだりしているから、対応が遅くなり講師が確保できないんです。
前年の10月頃になったら、教育コンサルをやってる会社に打診してみましょう。
喜んでヒアリングに来て、ニーズにあったカリキュラムを作成してくれます。
そして、そのまま契約が成立すれば、その会社が抱えている講師がやってくるわけです。
ツテもコネもなしで優秀な講師を探すのは大変ですから、餅は餅屋。教育業界に任せてしまうわけです。
当然費用はかかりますが、やっぱり費用分の仕事はきっちりやってくれるところが殆どです。
※どの会社がおすすめなのか、知り合いの会社とか同業他社とかに紹介してもらうとハズレを引きにくいですね。
そうはいっても、やっぱり余計な費用はかけられない会社も多いでしょう。
※こういう費用をケチるなっていうのが前回までの話しでしたけど。
そこで次の策が、自前で講師を育てる方法です。
なんだかんだいって、これが一番費用がかかります。
費用というのは、時間*お金ですね。
社員1人が講師としての訓練をする時間をとるわけですから、短期的には一番高くつきます。
ただし、長期的には自社の研修がどうなっているか、また自社の新人がどのように研修を受けているか直接見ることが
できる人間が永続的に社内にいることは、大きなメリットとなります。
また、幸いな(?)ことに、ここ1,2年は大きなプロジェクトが立たず、余剰な人員がいるケースがあるでしょう。
この機に、講師としての訓練をウケた人間を数人社内にストックしておくのは結構よいアイディアかと思います。
で、問題はどうやって訓練するかなんですが…
実はコレに関しては、手っ取り早い方法が思いつきません。
正攻法としては、自社の得意とする分野でセミナー事業を始める。というものなんですが、これはちょっと話が大きく
なりすぎです。
裏技としては、講師派遣業をやっている会社へ出向させるとか、派遣するとか。相手の会社の協力が必要ですが。
個人的には、この講師育成事業にとっても興味があるんですけど、現実にそのような業者がいるのかはわかりません。
これやったら需要ありますかね?w
いずれにしても、一生で一度しか受けられない新人教育を有意義なものとしてあげる為に、
会社、教育担当、講師が一致団結してより良い教育体制を築きたいものです。
スポンサーサイト
- Newer: DB2 9 エキスパート(管理)試験結果
- Older: DB2 9 エキスパート(管理)試験準備 1
Comments: 0
Trackback+Pingback: 0
- TrackBack URL for this entry
- http://hitai.blog72.fc2.com/tb.php/70-5ceab677
- Listed below are links to weblogs that reference
- IT教育の問題について考えてみた 新人教育偏 その4 from ヒビコレショウジン